動画を味方につける!効率的に勉強するための完全ガイド
最近は、教科書や参考書だけでなく、YouTubeやオンライン講義などの「動画」を勉強に取り入れる人が一気に増えています。 理由はシンプルで、分かりやすく、続けやすく、時間を有効活用しやすいからです。 しかし、その一方で「動画をたくさん見ているのに成績が伸びない」「流し見してしまって身についていない」という声もよく聞きます。 本記事では、動画を単なる娯楽で終わらせず、成績アップにつながる“本当に効果的な使い方”を具体的に紹介します。
1. なぜ動画学習が勉強と相性がいいのか
動画学習の最大のメリットは「視覚と聴覚を同時に使って理解できること」です。 黒板の板書やグラフ、図解、実物の映像などを見ながら、講師の解説を耳で聞くことで、 頭の中で立体的にイメージしやすくなります。
- 理解までのスピードが速い:文章だけではイメージしづらい内容も、図やアニメーションを見れば直感的に理解しやすくなります。
- 思考の流れを追える:難しい問題でも、講師の「どこに注目しているのか」「なぜその式変形をするのか」がリアルタイムで分かります。
- 自分のペースで学べる:分かりにくい部分は一時停止・巻き戻し、復習は1.5~2倍速、など柔軟に調整できます。
- 場所を選ばない:スマホさえあれば、通学・通勤時間やスキマ時間を「ミニ授業」に変えられます。
こうした特性のおかげで、特に数学・英語・理科・社会など、説明や図解が多い科目とは非常に相性がよく、 「独学×動画」の組み合わせは、今や王道の学習スタイルと言えます。
2. 動画を活用した効果的な勉強法
2-1. まずは「全体像」をつかむために見る
いきなり細かい知識を覚えようとするよりも、最初は「この単元では何をするのか?」という全体の地図をつかむことが大切です。 1本15~30分程度の「単元まとめ」や「重要ポイント総ざらい」の動画を1~2本見るだけでも、 参考書をいきなり読み始めるより理解の入りやすさが大きく変わります。
2-2. 苦手な単元をピンポイントで補強する
すでに学校や塾で一通り習っている場合は、「分からないところだけ動画で補う」という使い方が特に効果的です。 例として、数学の「確率」や「数列」、英語の「関係詞」「仮定法」など、つまずきやすい単元だけを検索して視聴します。 必要な部分だけをピンポイントで見ることで、時間をムダにせず効率よく弱点補強ができます。
2-3. 見るだけで終わらせない——必ずアウトプットする
動画学習で一番ありがちな失敗は、「見ただけで勉強した気分になる」ことです。 知識を自分のものにするには、必ずアウトプットが必要です。
- ノートに要点を簡単にメモする(全部書き写す必要はありません)。
- 動画で扱われた問題を、自分の手で最初から解き直してみる。
- 解説を一時停止し、「ここから先を自分ならどう考えるか」を数分だけ考えてみる。
こうした「自分で考える時間」を少し挟むだけで、理解度と記憶の定着は大きく変わります。
2-4. 復習のゴールデンタイムに見直す
記憶は、学習直後ではなく「復習のタイミング」で定着します。 具体的には、動画を見たあと、
- その日のうちに:ノートや問題を軽く見返す(5~10分でOK)。
- 翌日~3日以内:もう一度、倍速で動画を流し見してポイントだけ思い出す。
- 1~2週間後:関連する問題をまとめて解き、必要なら再度動画を見る。
この「短い復習を何度か繰り返す」サイクルを作ることで、長期記憶に残りやすくなり、テスト本番でも自然と手が動くようになります。
2-5. 学校・塾・参考書との上手な役割分担
動画は万能ではありません。理想は、次のような役割分担です。
- 動画:理解・イメージ作り・つまずきの解消。
- 参考書・問題集:知識の整理・演習・定着。
- 学校・塾:質問・添削・学習ペース管理。
「分からないところは動画で理解 → 参考書で整理 → 問題集で演習」という流れを意識すると、 それぞれの良さが最大限に生き、成績アップにつながりやすくなります。
2-6. スキマ時間を“ミニ授業”に変える
通学・通勤中や待ち時間などの5〜10分は、短すぎて本格的な勉強をしづらいですが、動画なら1テーマをちょうど見切れる長さです。 再生リストをあらかじめ作っておき、「アプリを開いたらすぐ再生できる状態」にしておくと、 スキマ時間がそのまま積み重なって大きな学習量になります。
2-7. よくある失敗パターンとその回避法
最後に、動画学習でありがちな失敗パターンを挙げておきます。
- タイトルだけ見て満足し、内容を理解しないまま次の動画へ移動してしまう。
- 「見るだけ」で終わり、ノートも問題演習もしていない。
- 同じテーマの動画を何本も見て、結局どれも身についていない。
これらを避けるためには、「1つのテーマにつき、お気に入りの動画を1~2本決める」、 「動画を見たあとは必ず1問以上、自分で解く」といったルールを自分に課すのがおすすめです。
3. 目的別・動画学習の活かし方
3-1. 定期テスト対策
定期テスト前は、まず学校のワークやプリントを確認し、出題範囲の単元を動画でざっと復習します。 特に「授業中に理解しきれなかった部分」や「ワークで間違いが多い単元」を重点的に見ることで、 テスト直前でも効率よく点数アップを狙えます。
3-2. 受験勉強・資格試験
受験や資格勉強では、長期戦になるからこそ「学習を続けるモチベーション」が重要です。 動画は、テンポの良い解説や成功体験の共有などでモチベーションを保ちやすく、 「今日も5分だけ見よう」と勉強を始めるきっかけ作りにも役立ちます。
4. まとめ:動画は“理解の拡張ツール”、主役はあくまで自分
動画学習は、使い方次第で勉強効率を大きく引き上げてくれる強力なツールです。 しかし、どれだけ良い動画を見ても、「自分で考える」「自分の手を動かす」時間がなければ、知識は本当の意味では身につきません。
まずは、気になる単元の動画を1本だけ見るところからでも構いません。 そして、見たあとにノートを1ページ書く、問題を1問だけ解く、といった小さなアウトプットをセットにしてみてください。 その積み重ねが、数か月後・数年後の大きな実力につながっていきます。 動画をうまく味方につけて、あなたの勉強時間をより充実したものにしていきましょう。


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